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福田 竜生; 水木 純一郎; 松田 雅昌
Physical Review B, 66(1), p.012104_1 - 012104_4, 2002/07
被引用回数:16 パーセンタイル:61.13(Materials Science, Multidisciplinary)Cuスピンのつくるchain及びladder構造を共に持つSrCuOは、そのchain構造の中にはホールがドープされ、Zhang-Rice singletとなって周期構造をつくっていることが知られている。その周期構造には主に2種類の構造モデルが考えられるが、シンクロトロンX線回折による結晶歪みの測定ではchain構造の4倍周期、中性子非弾性散乱によるスピン波の測定ではchain構造の5倍周期と、測定手法によって結果が異なっていた。われわれは、この実験手法によるホールの周期の違いは、それぞれの実験プローブによる試料の測定領域の違いからきているのではないかと考え、より試料全体を測定できる高エネルギーX線によるシンクロトロンX線回折実験を行った。その結果は、中性子散乱によるものと同じくchain構造の5倍周期になっていることがわかり、さらに、構造モデルを仮定したX線回折強度計算によって、実験結果をほぼ再現できることも確認できた。